海外のホテルの防犯|チェックイン・在室中・外出時に気をつけること
公開日 2026-09-29
この記事のポイント
- ホテルでの盗難は、規模やグレードに関係なく起きている(外務省)
- 部屋では鍵とドアチェーンを掛け、従業員を名乗る人でもフロントに確かめてから開ける
- セーフティボックスでも盗まれた例がある。預けるか持つかは行き先の外務省の記載で決める
海外のホテルでも、盗難は起きます。外務省は、ホテルの規模やグレードに関係なく被害が起きていると注意しています。チェックインのとき、部屋にいるとき、外出するときの3つの場面で、やることを決めておくと防ぎやすくなります。
立場別に、先に読むところ
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1. ホテルで起きていること
外務省の安全対策基礎データには、ホテルでの被害が国ごとに書かれています。
| 場面 | 起きていること | 外務省の記載がある国(例) |
|---|---|---|
| ロビー・チェックイン | 手続きの間に荷物から目を離したすきの置き引き | 韓国、ベトナム、スイス |
| 朝食会場 | ビュッフェで荷物や携帯電話を置いたまま席を外したときの盗難 | マレーシア、イタリア、スイス |
| 客室(外出中) | 外出中に部屋に侵入され、室内の貴重品を盗まれる | イギリス |
| 客室(就寝中) | 低層階の部屋で、扉や窓から侵入される | カンボジア |
| セーフティボックス | 宿泊客になりすました者に金品を持ち出される、ボックスから現金が盗まれる | イタリア、カンボジア |
被害例として、宿泊客になりすました者にセーフティーボックスから金品を窃取されたり、ホテルでの朝食時やチェックアウト手続き時に置き引きに遭うなどが報告されています。ホテルは不特定多数の人間が比較的自由に出入りできることもあり、盗難被害はホテルの規模やグレードに関係なく発生しています。
ホテルやゲストハウスの低層階に宿泊し、就寝中に扉や窓から侵入した何者かに、室内に置いてあった現金などの貴重品を盗まれるという事例が発生しています。
行き先の手口は、国・地域別の治安・渡航情報の各国ページで、外務省の原文とあわせて確認できます。
2. チェックインとチェックアウトのとき
手続きの間も、荷物は体から離さない
韓国・ベトナムでは、チェックインの手続き中や話しかけられたすきの置き引きが報告されています。
部屋番号を、ロビーや人前で口にしない
オーストラリアの記載にある対策です(§3 の引用)。
部屋に入ったら、ドアの鍵・チェーンと窓の鍵が使えるか確かめる
低層階で窓やベランダから入れそうなときは、フロントに部屋を替えられるか相談します。
チェックアウトのときも、荷物から目を離さない
イタリアでは、チェックアウトの手続き中の置き引きも報告されています。
ホテルでのチェックイン手続時やロビーで人に話しかけられたときなど、荷物から目を離した一瞬の隙に被害に遭っています。
3. 部屋にいるとき
確認できるまで、ドアは開けない
部屋にいるときは、鍵とドアチェーンを掛けておきます。ホテルの従業員を名乗る人が来ても、先にフロントに電話して確かめます(イタリアの記載)。
○ロビーや人前で自分の部屋番号や行動予定をあまり話さない。
○客室内にいるときは、必ずドアを施錠してドアチェーンを掛けておき、来訪者があった場合は、まずドアスコープで確認した上でドアを閉めたまま対応し、次にドアチェーンを掛けたまま扉を半開きにし、相手を確認する。
○外から帰ってきた際は、不審な者が尾行していないか、あるいは部屋の付近に見知らぬ人がいないか注意し、不審な人物がいる場合は部屋へ入らずにフロントに連絡する。
●ホテル従業員を名乗る人物が何らかの口実で客室に現れても、安易に信用してドアを開けることなく、まずフロントに確認する。
知り合ったばかりの人を部屋に入れない・一緒に飲食しないことも大切です。マレーシアやベトナムでは、飲み物に薬物を入れられ、意識を失っている間に金品を奪われる「昏睡強盗」が報告されています。
4. 外出するときの貴重品
部屋に貴重品を置いたまま出かけないのが基本です。セーフティボックス(金庫)に入れておいても、盗まれた例があることが外務省の記載から分かります。
| 持ち物 | どうするか |
|---|---|
| 現金 | 必要な分だけを持ち、分けて持つ(イタリアの記載) |
| パスポート・カード | 身に着けるか、セーフティボックスに入れる。どちらにするかは、行き先の外務省の記載で確かめる |
| 部屋に残すスーツケース | 鍵を掛ける(オーストラリアの記載では「複数の鍵」) |
| フロントに預けるとき | 従業員の前で中身を確かめてから預ける。現金は金額を確かめ、従業員のサインをもらう(イタリアの記載) |
○貴重品は室内にある金庫あるいはホテルのセーフティボックスに保管する(ただし、ホテルのセーフティボックスに保管中の盗難も皆無ではなく、ホテルの管理体制に問題があると思われれば、携行する)。
国によって、外務省のすすめ方が違う
ニュージーランドの記載は「外出に際してはホテルのセーフティーボックス(金庫)を利用すること」をすすめ、イタリアの記載は「セーフティーボックスを過信せず」携行することを挙げています。行き先の記載を読んで決めます。
5. 部屋で盗まれたら
フロントに伝え、ホテルとしての記録を残してもらう
現地の警察に届け出て、届出の控えを受け取る
手順は海外で盗難に遭ったとき、最初にやることにあります。
カードは、カード会社の緊急の窓口に連絡して止める
出張中なら会社の窓口にも第一報を入れます(海外出張の経費・カード管理)。
パスポートを盗まれたら、日本国大使館・総領事館に連絡する
手順は海外でパスポートをなくしたらにあります。
6. よくある質問
高いホテルなら安全ですか
イタリアの記載では、盗難被害は「ホテルの規模やグレードに関係なく発生しています」とされています。§2〜§4 のことは、どのホテルでも同じようにします。
ゲストハウスや相部屋(ドミトリー)に泊まるときは
オーストラリアの記載には、比較的安い宿泊施設では貴重品をいかなるときも身体から離さないこと、シャワーの間も手の届く場所に置くこと、相部屋では特に注意することが挙げられています。カンボジアでは、ゲストハウスの低層階での侵入も報告されています。
出張者の宿泊先を、会社で決めておくべきですか
行き先の危険情報と、宿泊先の条件(地域、階数など)を海外出張規程で決めておく方法があります(海外出張規程の作り方)。
関連情報
出典
- 外務省 海外安全ホームページ「安全対策基礎データ(イタリア)」 https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcsafetymeasure_153.html (2026-09-15 取得)
- 外務省 海外安全ホームページ「安全対策基礎データ(オーストラリア)」 https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcsafetymeasure_071.html (2026-09-15 取得)
- 外務省 海外安全ホームページ「安全対策基礎データ(カンボジア)」 https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcsafetymeasure_004.html (2026-09-28 取得)
- 外務省 海外安全ホームページ「安全対策基礎データ(ベトナム)」 https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcsafetymeasure_015.html (2026-09-15 取得)
- 外務省 海外安全ホームページ「安全対策基礎データ(韓国)」 https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcsafetymeasure_003.html (2026-09-15 取得)
- 外務省 海外安全ホームページ「安全対策基礎データ(スイス)」 https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcsafetymeasure_159.html (2026-09-28 取得)
- 外務省 海外安全ホームページ「安全対策基礎データ(マレーシア)」 https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcsafetymeasure_017.html (2026-09-15 取得)
- 外務省 海外安全ホームページ「安全対策基礎データ(イギリス)」 https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcsafetymeasure_154.html (2026-09-15 取得)
- 外務省 海外安全ホームページ「安全対策基礎データ(ニュージーランド)」 https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcsafetymeasure_074.html (2026-09-28 取得)
各国の手口は変わることがあります。行き先の最新の記載は、外務省 海外安全ホームページで確認してください。
監修:真下 恭徳(リスクコンサルタント/株式会社キール)
株式会社キールにて、法人のリスク管理と損害保険の実務に従事。事故対応と保険金請求の実務経験をもとに、海外で起きるトラブルへの備えを整理しています。
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