海外で盗難に遭ったとき、最初にやること|警察への届出と帰国後の手続き
公開日 2026-09-22
海外で盗難や置き引きに遭ったときに最初にやることは、身の安全を確保することと、現地の警察に届け出て、届出の控えを受け取ることです。犯人を追いかけないでください。
届出の控えは、帰国してからでは取り直せないことがあります。カード類の利用を止める連絡も、同じ日のうちに済ませます。
起きたトラブルを選ぶと、その場でやること・必要書類・連絡先を順に表示します。
1. 発生直後にやること
次の順で動きます。順番を入れ替えないでください。
- 安全な場所へ移動する。 人の多い店舗や宿泊先など、屋内へ入ります
- 現地の警察に届け出る。 被害が起きた場所を管轄する警察署・派出所へ行きます
- カード会社へ連絡し、利用を止める。 日本の窓口には海外から通話できる番号があります
- スマートフォンをなくした場合は、回線の停止と遠隔ロックを行う
届出は、その日のうちに、被害が起きた場所の警察へ出すのが基本です。国によっては、その扱いがはっきり示されています。
犯罪被害に遭った場合は、直ちに警察(110)に通報し、公安局(最寄りの派出所)に被害を届け出ることが肝要です。**被害の届け出が遅れたり、現場管轄外の公安局派出所へ届け出たりした場合、被害届が受理されないことがあります。**なお、届出書が受理されると、担当警官の氏名と連絡先を記した受理票(「報案」)が発行されます。諸手続きの際は、「報案」を含めた関係書類を提示してください。
警察・救急の番号は国ごとに異なります。渡航先の番号と、日本国大使館・総領事館の連絡先は国・地域別データにまとめています。
2. 渡航中にしか手に入らないもの
帰国後の手続きで求められる書類のうち、現地にいる間しか用意できないものがあります。先に押さえるのはこの2つです。
| 書類 | どこで受け取るか | 帰国後に用意できるか |
|---|---|---|
| 警察が発行する証明書(届出の控え) | 届け出た現地の警察 | できない |
| カード会社への連絡の記録(日時・受付番号) | 連絡したカード会社 | できない |
| なくしたものの一覧(品名・購入時期が分かるもの) | 自分で作成 | できる |
**証明書の名称と書式は国によって異なります。**上の引用にある「報案」のように独自の呼び方をする国もあれば、書面ではなく受理番号だけを伝える運用の国もあります。その場で書面を受け取れないときは、受付番号と担当者の氏名を控えてください。あとから照会するときの手がかりになります。
なくしたものの一覧は日本に帰ってからでも作れますが、記憶が新しいうちのほうが正確です。品名・型番・購入した時期が分かる範囲で書き出しておきます。
3. パスポートも一緒に盗られたとき
この場合は、警察への届出のあとに、日本国大使館・総領事館での手続きが加わります。
旅券紛失の際は、速やかに、警察に紛失を届け出るとともに、最寄りの日本国大使館もしくは総領事館において、旅券もしくは「帰国のための渡航書」の発給を受けてください。
窓口で必要になるもののうち、現地でしか用意できないのは次の3つです。
- 警察が発行する証明書(届出の控え) — 届け出た現地の警察で受け取ります
- 紛失一般旅券等届出書 — 大使館・総領事館の窓口で記入します
- 写真 — 現地の写真店や証明写真機で用意します。規格は窓口の案内に従ってください
このほかに、戸籍謄本など日本国籍と身元が確認できる書類と、帰国便の予約が分かるものが要ります。これらは日本にいる家族に依頼して送ってもらうことができます。
届け出たあとに、盗られたパスポートが手元に戻ってくることもあります。
紛失(または盗難)として一度現地警察に届け出た日本国パスポートは、紛失・盗難パスポートとして各国に通知されるため、その後無事見つかったとしてもそのまま使用できません。
見つかったから届出を取り下げて使う、という流れにはなりません。届け出た時点で、新しい旅券か渡航書での帰国に切り替わります。
4. 帰国後の手続き
- **警察の証明書は原本のまま保管します。**複数の手続きで提示を求められることがあります。渡す前に撮影しておくと、手元から離れたあとでも内容を確認できます
- カード類と携帯電話の再発行を進めます。連絡した日時と受付番号が、ここで手がかりになります
- 帰国のための渡航書で帰国した場合は、パスポートの再発行の手続きを行います
- 運転免許証やマイナンバーカードを一緒になくした場合は、住所地の警察署・市区町村の窓口で再交付の手続きを確認します
盗難のときにけがをして現地で受診した場合は、公的医療保険の手続きが別に必要になります。制度の中身と必要な書類は健康保険の海外療養費とはにまとめています。
5. まとめ
- その場で — 安全な場所へ移動し、管轄の警察に届け出て、控えを受け取る。カード類を止める
- 現地にいる間に — 警察の証明書と、カード会社への連絡の記録を確保する
- 帰国後に — 証明書の原本を保管し、カード・携帯電話・旅券などの再発行を進める
渡航前にできる備えもあります。カードの連絡先をカード本体とは別の場所に控えておく、パスポートの写しを本人と家族の双方で持っておく、といった準備は、盗難に遭ったあとの動き方をそのまま短くします。
関連情報
出典
- 外務省 海外安全ホームページ「安全対策基礎データ(中国)」 https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcsafetymeasure_009.html (2026-09-15 取得)
- 外務省 海外安全ホームページ「安全対策基礎データ(マレーシア)」 https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcsafetymeasure_017.html (2026-09-15 取得)
- 外務省 海外安全ホームページ「安全対策基礎データ(イタリア)」 https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcsafetymeasure_153.html (2026-09-15 取得)
手続きや現地の運用は変わることがあります。渡航の前後には、外務省および渡航先の日本国大使館・総領事館の最新の案内を確認してください。