留学・修学旅行の手続き一覧|保護者が出発前にやることと連絡の決めごと
公開日 2026-09-29
この記事のポイント
- たびレジに保護者のメールアドレスを追加すると、渡航先の安全情報が保護者にも届く
- 連絡が取れなくなったときの相談先と、そろえる情報(日程・宿泊先・連絡手段・パスポート番号)を先に決める
- 住民票を抜いて留学しても、届出をすれば親の健康保険の被扶養者のままでいられる(海外特例)
子どもを留学や修学旅行に送り出すとき、保護者がやることは「出発前の手続き」と「何かあったときの決めごと」の2つです。特に、たびレジへの保護者のメールアドレスの登録と、連絡が取れなくなったときの決めごとは、出発前にしかできません。
立場別に、先に読むところ
使えるツール海外出張・赴任 準備チェック診断
1. 出発前に保護者がやること
出発3か月以上前:予防接種を渡航外来などに相談する
国や学校によっては、入学のときに予防接種の証明書を求められます。FORTH は、できるだけ出発3か月以上前からの相談を勧めています(海外出張の体調管理の §1)。
出発2か月前:パスポートの残りの期間を確かめる
入国に必要な残りの期間は国によって違います(パスポートの残存期間 国別一覧)。
出発1か月前:常用薬と、持病・アレルギーの英文のメモを用意する
薬の持ち込みの手続きは持病・常用薬がある人の渡航準備にあります。
出発前:たびレジに保護者のメールアドレスを追加する
3か月以上の留学は、在留届も出します。在留届はオンラインで、出国前から出せます(外務省「国外転出者に向けた広報」)。在外公館は、たびレジと在留届をもとに緊急時の連絡先を確認します(下の引用)。
出発前:日程・滞在先・連絡手段・パスポート番号を控える
外務省に安否を相談するときに、この4つが要ります(§2)。
出発前:緊急連絡カードを作って子どもに持たせる
現地の緊急番号・日本国大使館と、保護者の連絡先を1枚にします(緊急連絡カード・連絡フロー作成)。
「たびレジ」は旅行者本人だけでなく「家族や職場の人のメールアドレスも追加登録」できるので、「日本にいる人にも、海外の安全情報を共有」することができます。例えば、お子さんが留学している保護者や、社員を海外出張に送り出している職場のかたも安全情報を共有することができるんです。
海外に3か月以上滞在される方は在留届の提出が義務付けられています(旅券法第16条)。3か月未満の滞在の場合には「たびレジ」登録をお願いいたします。在外公館は「たびレジ」および在留届をもとに、災害やトラブルに巻き込まれた日本人の所在地や緊急連絡先を確認して援護活動に当たります。
2. 連絡の決めごとを、出発前に決める
決めておく4つのこと
定期的に連絡する頻度、何時間連絡が取れなかったら相談するか、相談する先(学校・留学エージェント・外務省)、子どもが困ったときに最初に連絡する相手です。紙に書いて、子どもと保護者の両方が持ちます。
本人と連絡が取れないときは、滞在先の日本国大使館・総領事館か、外務省に相談できます。外務省は、相談の前に次の情報をそろえるよう案内しています。
御子息の旅行日程、宿泊先、連絡手段の有無、旅券番号等お判りになる限りの情報をご用意の上、外務省領事局海外邦人緊急事態課(電話:03-3580-3311 内線5138、5139)、又はお近くの在外公館(日本国大使館又は総領事館)に御相談ください。
子どもが事故にあったとして、お金を送るよう求める電話には注意が必要です。外務省は、渡航している人の家族をねらう振り込め詐欺があるとして、まず本人に連絡して事実を確かめるよう案内しています(詳しくは家族が海外で入院・事故にあったと連絡が来たらの §1)。
3. 住民票を抜いて留学するときの、健康保険の届出
保護者が会社員などで健康保険に入っていて、子どもがその被扶養者になっている場合です。被扶養者は日本に住所があることが要件ですが、留学する学生は例外(海外特例)として被扶養者のままでいられます。そのためには届出が必要です。
ただし、留学生や海外赴任に同行する家族等の日本国内に生活の基礎があると認められるものについては国内居住要件の例外(以下、「海外特例要件」という。)として、被扶養者(異動)届または第3号被保険者関係届を届出いただくことで、被扶養者の認定が可能となります。
| 確かめること | 日本年金機構の案内 |
|---|---|
| 届出が要るとき | 被扶養者が海外特例要件に当てはまるようになったとき(海外へ転出したときなど) |
| 付ける書類 | 査証(ビザ)、学生証、在学証明書、入学証明書などの写し |
| 注意 | 留学のあと現地で働くなど、就労が目的の渡航になると、被扶養者でなくなる |
届出は、保護者の勤務先を通じて行います。健康保険組合に入っている場合は、組合の案内も確認してください。被扶養者のままであれば、現地で受診したときに、帰国後に海外療養費を申請できます。
4. 修学旅行の場合に、学校へ伝えておくこと
観光庁の「海外修学旅行マニュアル」は、学校と旅行会社に向けて、生徒の既往症や予防接種歴を確かめておくことを求めています。保護者は、次のことを学校に正確に伝えます。
- 持病・アレルギー・ぜんそくと、飲んでいる薬
- 予防接種の記録
- 出発前に体調が変わったこと
ぜんそくやアレルギーは、旅行先で重症化することも考えられますので十分な配慮が求められます。予防接種歴も含め、これらの情報を記載した「健康管理シート」を用意するのも一つの方法です。
地域によっては、保護者の治療同意書が必要な場合があります。
修学旅行中にパスポートをなくしたときの手続き(18歳未満は保護者の署名が要る)は、海外でパスポートをなくしたらの §6 にあります。
5. 何かあったとき
| 起きたこと | 見るページ |
|---|---|
| 入院した・事故にあったと連絡が来た | 家族が海外で入院・事故にあったと連絡が来たら |
| パスポートをなくした | 海外でパスポートをなくしたら |
| 盗難にあった | 海外で盗難に遭ったとき、最初にやること |
| 下痢・食あたり | 海外で下痢・食あたりになったとき |
関連情報
出典
- 政府広報オンライン「出発前に登録を! 海外での安心を届ける“たびレジ”」(2025年12月15日) https://www.gov-online.go.jp/article/202512/radio-3335.html (2026-09-29 取得)
- 外務省「大使館・総領事館にできること、できないこと」(2025年1月) https://www.anzen.mofa.go.jp/pamph/pdf/dekiru-koto.pdf (2026-09-29 取得)
- 外務省「よくある質問集 その他」 https://www.mofa.go.jp/mofaj/comment/faq/toko/others.html (2026-09-29 取得)
- 外務省「国外転出者に向けた広報(在留届、在外選挙人名簿登録、マイナンバーカード国外継続利用)」(令和7年2月27日) https://www.mofa.go.jp/mofaj/press/release/pressit_000001_01808.html (2026-09-29 取得)
- 日本年金機構「従業員の家族が海外居住の場合の手続き」 https://www.nenkin.go.jp/service/kounen/tekiyo/hihokensha1/kyojuyoken.html (2026-09-29 取得)
- 観光庁「海外修学旅行マニュアル」(2009年3月初版) https://www.mlit.go.jp/kankocho/shisaku/kokusai/pdf/shugakuryoko_manual.pdf (2026-09-29 取得)
制度や手続きは変わることがあります。手続きの際は、各機関の最新の案内を確認してください。
監修:真下 恭徳(リスクコンサルタント/株式会社キール)
株式会社キールにて、法人のリスク管理と損害保険の実務に従事。事故対応と保険金請求の実務経験をもとに、海外で起きるトラブルへの備えを整理しています。
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